ケトジェニックダイエットとは?

ケトジェニック食療法

ケトジェニックダイエットとは、低炭水化物、高脂肪、中程度のタンパク質の食療法により, 体の代謝をグルコースから脂肪利用にシフトするダイエットです。低炭水化物ダイエットや断食などにより、炭水化物が体内にほとんど残っていない場合、体は蓄積された脂肪を燃焼してエネルギーを生成し始めます。これが起こると、肝臓は脂肪を脂肪酸とグリセリンに変換します。脂肪酸が細胞内でさらに分解すると、ケトン体が生成されます。ケトン体とは、グルコースに取って代わる臓器や組織のエネルギー源です。それらは、脳や心臓などの組織や臓器にむしろ好まれています。この食事療法はてんかんを治療するためにほぼ100年前に作成され、アルツハイマー病筋萎縮性側索硬化症、頭痛、神経外傷、痛み、パーキンソン病および睡眠障害の治療法としても使用されました。

ケトジェニックダイエットは、減量に最適なダイエットであることが証明されていますが、多くの健康上の利点を理由に注目が増しています。アンチエイジングもその利点の一つです。これは、ケトン食療法がミトコンドリア細胞の数を増やし、エネルギーを効率的に変換する細胞能力を高め、フリーラジカルを中和して除去する多くの強力な抗酸化物質を含んでいるためです。これは肌の老化を遅らせるだけでなく、体と心全体の老化を遅くします。

体重減少、脳の明快さ、エネルギーの増加、特定の種類の癌の減少、心機能の改善、PCOS症状(多嚢胞性卵巣症候群)改善など、ケトジェニックダイエットが健康に及ぼす利点は多くの研究により、明らかにされています。

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糖質を抜き、良質な脂肪を加える

ケトン食療法の鍵は、良質の脂肪を充分に摂取し、1日あたりの炭水化物摂取量を減らすことです。そうすることで体が脂肪をエネルギー源として活用し始め、ケトンがグルコースの代わりに脳や心臓にエネルギーを提供します。この脂肪代謝の状態をケトーシスと言います。ケトアドーシスとは異なるのでご注意下さい。この脂肪代謝、ケトーシスに入る、という目標を達成するための炭水化物の1日の正味摂取量は50g以下とされていますが、運動量や年齢、代謝状態によって個人差があリます。

野菜も炭水化物ですが、その大半が食物繊維(セルロース)なので、避ける必要はありません。食物繊維は炭水化物の一種ですが、体で分解されないため、血糖値の上昇を遅らせてくれます。そして、腸内の善玉菌に栄養を与え、腸を健康に保つための重要な役割を担っています。繊維を摂り入れるのに最適な方法は野菜からです。なぜなら自然の法則で水、ビタミン、ミネラルなどのその他の重要な混合物が最適な組み合わせで配合されているからです。

繊維に加えて、私たちの体はその機能のためにビタミンとミネラルを日々供給されなければなりません。野菜には必須ビタミンとミネラルだけでなく、カロチノイド、フラボノイド、グルコシノレート、フィトステロール、硫化物などの植物栄養素ファイトケミカルも含まれており、免疫力に大きな影響を与えることが判明されています。

したがって、野菜は健康なケトン食の重要な一部です。ただジャガイモや豆などの、でんぷん質の野菜は炭水化物が非常に多いので、ケトーシス代謝から外れてしまう可能性があります。

断続的な断食

断食の利点についてお聞きになったことがあるかと思います。なぜ断食は健康にとても有益なのでしょう?それは、私たちオートファジーと呼ばれる驚異的な自己修復と再生システムを持ち合わせていることと関連しています。オートファジーの意はギリシャ語で『自分自身を食べる』という意味で、体細胞が正に自分自身を壊しリサイクルすることが1963クリスチャン・ド・デューブによって発見されました。 

2016年には大隅良典がオートファジーの仕組みの解明」によりノーベル生理学・医学賞を受賞しました。 

この自己修復メカニズムは、体が約16時間以上の絶食やケトン食などの低糖質食療法よって体細胞に糖分が不足している場合に働き始めます。生存危機を感じた細胞は、エネルギー源の確保と身体機能の効率をアップするために、細胞小器官や未使用のタンパク質などの不要成分を除去し始め、それらを修復してアミノ酸などの必要な成分にリサイクルし始めます。このアミノ酸は生存に不可欠なタンパク質の新たな合成に使われます。癌ある種の欠陥のある細胞から発生するので、この細胞修復メカニズム、欠陥のある細胞が癌化するのをも防ぎます。同時により若い細胞を作り出すので、最も効率的なアンチエイジングでもあるのです。このオートファジーを一番効率よく誘導するのが、

16時間以上の絶食です。 

 

さて断続的な断食とはこのオートファジーを毎日起動させるための、食事のスケジュール方法のことです。そのうちの一つとして、16時間断食し、食事時間を8時間未満に抑えるスケジュールがあります。ここでは例えば、夕ご飯を夜8時に食べ終え、次の日の朝食を抜き、お昼ご飯を12時に食べたら16時間断食したことになります。断食の際には水分補給、そして食事の際にはたんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素充分に摂取できるよう心掛ける必要があるので、ご注意下さい。ここで、良質な脂肪を充分に摂るケトン食療法が非常に役立ちます。脂質は必須ビタミンを提供するだけでなく、消化に一番時間がかかるので、長い間満腹感を保つことが出来るからです。体がケトン食に慣れてそれまでの糖質代謝から脂肪代謝に入ると激しい空腹感も訪れないので、容易に長く断食することが出来ます。したがって、ケトン食療法と断続的な断食は完璧な組み合わせです!